PCケースは、ゲーミングPCの見た目を大きく左右します。それだけでなく、冷却性能や静音性などの性能面もケースに左右されるので、非常に重要です。
見た目が好みのマシンを持てばPCに向かうモチベーションも上がり、作業もゲームも楽しくなります。静音性が高いケースを使えば、夜中でもファンの音を気にせず使用可能です。
このように、PCケースはゲーミングPCを使う際のモチベーション管理やストレス管理に役立ちます。
ただ、ケースは種類が多いうえに、デザイン以外の違いがわかりにくい製品です。
そこで本記事では、ゲーミングPCケースの選び方とおすすめモデルについて紹介していきます。
>>すぐにゲーミングPCケースのおすすめをチェックしたい方はここをタップ
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ゲーミングPCケースの選び方
ゲーミングPCケースを選ぶ際には、見るべきポイントがいくつかあります。マザーボードの規格は大前提として、冷却性能や静音性、デザインなど用途や好みによる部分もチェックしなければなりません。これらをチェックすれば、自分好みのPCケースを選びやすくなります。
そんなゲーミングPCケースの選び方を解説していくので、ぜひご参考ください。
ケースのサイズで選ぶ
ゲーミングPCケースには、大きく分けて3つのサイズがあります。
フルタワー | ミドルタワー | ミニタワー | |
---|---|---|---|
サイズ(W×L×H mm) |
220×490×501 |
220×440×480 |
194×411×400 |
対応するマザーボード | ~E-ATX | ~ATX | ~MicroATX |
拡張カードスロット数 | 7~10 | 6~8 | 3~5 |
3.5/2.5インチベイ数 | 6~ | 4~8 | 3~4 |
これは、ドスパラのGALLERIAとマウスコンピューターのG-Tuneに採用されているケースをもとにして、各サイズの特徴をまとめた表です。ケースのサイズによって、対応するマザーボードの規格や拡張性などが変わってきます。
PCパーツは、基本的には性能が高くなるほどサイズも大きくなるものです。
そのため、大きいサイズのケースを使い、サイズが大きいマザーボードを搭載させたほうが、より高性能なゲーミングPCを組みやすくなります。
基本的に、エントリークラス程度の性能で組みたい場合は小型が使われることが多いです。エントリークラスであれば、サイズが足りなくなることがありません。そのうえ、必要以上に大きくなく、置き場所に困らないのがいいところです。
ミドルクラスからミドルハイクラス、たとえばRTX 4060やRTX 4070などを使いたい場合にはミドルタワー以上が選ばれます。
小型ケースでは厳しいサイズになってくるので、小さくてもミドルタワー以上が必要。とはいえ、フルタワーを使うほど大きくはありません。
さらに、ミドルクラスからミドルハイクラスは、ゲーミングPCのなかでも特に人気が高いです。そのため、自作PCなどでもミドルタワーが最も人気があります。
また、ミドルタワーは最も無難なサイズです。
小さすぎて困るということもなく、大きすぎて持て余すこともありません。エントリークラスで組むとしても、後に性能を高くしたくなった場合に、ケースをそのままにしてアップグレードができるため、ミドルクラスが最もおすすめです。
ただし、求める性能や用途・環境により好みがあります。
最初からミドルタワーと決め打ちするのではなく、用途などを考慮して自分好みのサイズのケースを選びましょう。
マザーボードの規格で選ぶ
マザーボードというのは、PCのメイン基板のことです。ここに、CPUやGPUといったパーツを取り付けます。マザーボードの規格によっては、取り付けられないパーツもあるので注意が必要です。
さらに、ケースの種類によって取り付けられるマザーボードの規格が変わります。サイズによってある程度決まり、そのうえ製品ごとに変わってくるということです。
たとえば、小型ケースの場合にはM-ATX(Micro-ATX)などの小さいマザーボードのみ対応している製品が多くなります。ATXなどの大きなマザーボードは、物理的に搭載できないためです。
一方人気が高いミドルタワーは、M-ATXなどの小さいマザーボードに加えてATXなど一般的なサイズのマザーボードに対応しています。
敢えて小さいマザーボードを搭載させて内部スペースに余裕を与え、フィギュアなどを配置して楽しむ人も多いです。
そんなマザーボードの主流な規格の特徴は、以下の通り。
名称 | 最大サイズ | 形状 | スロット数目安 |
---|---|---|---|
M-ITX | 170×170mm | 正方形 | 2本 |
M-ATX | 244×244mm | 正方形 | 4本 |
ATX | 305×244mm | 長方形 | 5本 |
E-ATX | 330×305mm | 長方形 | 7本 |
メモリスロットの数は、あくまでも目安です。実際には、モデルによって異なります。
メモリスロットというのは、メインメモリを差し込む場所のことです。より多くのスロットを備えているマザーボードでは、メモリの搭載数をより多く、容量を大きくできます。
メモリは、PCが処理するデータを一時的に置いておくための場所です。大きければ大きいほど、処理が高速になり動作がスムーズになります。これは一度に大きな容量のデータを扱える余裕が生まれるため。
そのうえ同じ16GBにするとしても、8GBを2枚差し込むほうが処理効率が上がるのが特徴です。メモリの数と容量を増やせば、それだけPCの動作に余裕が生まれます。
搭載させたいメモリの数でマザーボード規格を選び、マザーボードの規格でケースを選ぶのもおすすめです。
もちろん、搭載させたいCPUやGPUなど各パーツのサイズも考慮する必要があります。
冷却性能で選ぶ
ゲーミングPCには、発熱が激しいパーツが多いです。性能が高くなればなるほど、CPUやGPUの発熱が激しくなります。パーツに熱がこもると、本来持っている性能が発揮されません。
そのうえ、故障の原因にもなります。
そのため、冷却性能は非常に重要です。
空冷
空冷や水冷というのは、CPUクーラーの種類のことを指します。
空冷は、ファンによって送風し、風の力でパーツを冷却する仕組みです。空冷クーラーは、水冷クーラーに比べると冷却性能は劣ります。その分比較的安価で、メンテナンスがしやすいのが魅力です。
もちろん空冷でも水冷並に冷却できる製品はありますが、大型になります。
そのため、空冷クーラーを搭載させたい場合には大型クーラーを搭載できるケースがおすすめです。
ケースのサイズ、マザーボードの種類などによって搭載できるクーラーのファンの大きさが異なります。なるべく大きなファンを搭載できるPCケースを選びましょう。
水冷
水冷は、冷却液をパイプに循環させて熱を奪う方式です。熱を奪った冷却液がラジエーターという金属部品に到達し、ラジエーターに熱を預けます。
熱を持ったラジエーターをファンによって冷やし、冷却液がまた熱を奪いながら循環するというループで成り立つ方式です。
空冷と比べて冷却液を使う分、冷却性能が高くなります。そのうえ、ファンの回転数が低くなるため静音性も高いです。
そんな水冷クーラーを使いたい場合には、水冷に対応しているPCケースを選ぶ必要があります。
ケースによっては、水冷クーラーを搭載できないことがあるので注意が必要です。ケースの製品ページなどに記載されていることが多いため、水冷クーラーを搭載したい方は、購入前に記載の有無をチェックしましょう。
ケースファンの数
ゲーミングPCの冷却性能を判断するうえで重要な部分のひとつに、ケースファンがあります。
ケースファンは、ケースに設置して外部と内部の空気の入れ替えを行うためのパーツです。送風機の役割を持っています。主に、前面と背面に設置するものです。
このケースファンの搭載数が、製品によって変わります。搭載数の目安は、以下の通りです。
- ミニタワー:2~5
- ミドルタワー:2~6
- フルタワー:3~7
サイズが大きくなるにつれて、最大数の目安が一つ増えます。とはいえ、これはあくまでも目安です。サイズが同じでも、製品が違えば搭載数が大きく変わります。
内部の空気の入れ替え効率がよいほうが、冷却されやすいです。熱を持った空気を効果的に外に逃がし、冷たい空気を効果的に取り入れられます。
そのため、冷却性能にこだわりたい場合は、ケースファンの数にも着目して選びましょう。
静音性で選ぶ
夜中に使いたい場合や、同居人がいる場合には静音性も重要です。音が大きいゲーミングPCは、想像している以上に大きな音が出ます。
静かな夜中にはより響くように感じるので、自分で使っていてストレスになるだけでなく、同居人や隣人にストレスを与える可能性もあるので、気をつけましょう。
静音性を重視してPCケースを選ぶ場合は、吸音材の有無をチェックするのがおすすめです。
ケースのパネル部分などに、吸音材を仕込んでいるケースがあります。吸音材はホームセンターなどで自分で購入し、後から取り付けることももちろん可能です。
ただ、吸音材を内蔵しているケースの場合、吸音材の素材のグレードが高い傾向があります。ホームセンターなどで一般的に入手しやすいものよりも吸音性能が高いので、静音性を重視する場合は最初から吸音材を取り付けているPCケースを選ぶのがおすすめです。
デザインで選ぶ
ゲーミングPCのケースは、デザインで選ぶのもおすすめです。自分好みのデザインのケースにしたほうが、ゲームや作業のモチベーションが上がります。
ゲーミングPC向けのPCケースといっても、デザインは多種多様です。ガラスサイドパネルを用いて内部LEDを透過させるデザインのものもあれば、ヘアライン加工のアルミ素材などを使ったソリッドなデザインのケースもあります。
基本は性能を重視するのがおすすめですが、いくつかのモデルで迷ったときにはデザインで決めてしまうのがおすすめです。そのようにして、性能もデザインも自分の好みに近いPCケースを選びましょう。
拡張性で選ぶ
ゲーミングPCのケースは、拡張性も重要です。自作ゲーミングPCのいいところのひとつに、自由度の高さがあります。拡張性が高いほうが自由度が高くなり、自作の醍醐味をより楽しみやすくなるのが魅力的です。
さらに、性能面も不足感が出たらすぐ強化できます。拡張性が低いと、組み直しやパーツ交換・増設などが難しいです。
拡張性を判断するには、まず拡張スロットの数を見ましょう。
マザーボードの解説の際に触れましたが、スロットが多ければ多いほどメモリやストレージの増設がしやすいです。より大容量にして快適性を高められます。
それだけでなく、各パーツの交換が簡単になったりより大型のパーツを搭載できるようになったりするので、拡張スロットはケースの拡張性を判断するうえで重要です。
そして、ドライブベイ。
SSDやHDDを搭載させるための場所です。ドライブベイの数が多いほうが、よりSSDやHDDを多く搭載させられます。
ストレージはPCを使っていると足りなくなることが多いので、ここの拡張性は非常に重要です。
また、電源ユニットも重要な項目のひとつ。
電源ユニットは、各パーツに電源を供給する役割を持っています。高性能なパーツを搭載させると、より必要な電源容量が大きくなるのが特徴です。
電源容量が大きくなれば、電源ユニットのサイズも大きくなります。
そのうえ、電源ユニットは搭載させる箇所がケースによって決まっていることが多いです。
そのため、高性能なゲーミングPCを組みたい方や、拡張性を高めたい方は大容量電源ユニットが入るケースを選びましょう。
ゲーミングPCケースおすすめメーカー
ゲーミングPCケースは、多くのメーカーが製造・販売しています。メーカーによって特色があるため、メーカーで選ぶのもおすすめです。そこで今度は、ゲーミングPCケースのおすすめメーカーを5つ、それぞれ簡単に紹介します。
COOLER MASTER
COOLER MASTERは、さまざまなPCパーツを販売している人気メーカーです。PCケースとCPUクーラーが最も有名。ほかにも、電源ユニットなどさまざまなパーツを販売しています。
PCケースにおいては、冷却性能が高い製品が多いのが特徴です。全体的に冷却性能と効率を重視する傾向があるメーカーで、PCケースはファンの搭載数が多い製品やメッシュ加工などによりエアフロー効率を高めた製品を多く販売しています。
そのため、高性能なゲーミングPCを組みたい方や冷却性能を重視したい方におすすめです。
Thermaltake
Thermaltakeは、PCケースと電源ユニットで有名なメーカーです。低コストで拡張性・冷却性が高いモデルが多いのが、Thermaltakeの魅力となっています。
1万円以下で機能性が豊富という製品が多く、コスパが高いメーカーです。
さらに、ThermaltakeのPCケースは、デザインも特徴的。ケースの内部が見えるガラスパネル採用モデルが特に多く、内部のレイアウトにまでこだわりたい方には特におすすめです。
また、ほかにもフロントパネルもガラスになっているモデルや宇宙船のような見た目のモデルまで、デザインの幅が広いのもThermaltakeの魅力のひとつだと言えます。
DEEPCOOL
DEEPCOOLは、エアフロー効率が高いケースが多いメーカーです。
ケースの全ての面から空気の流れを作ることができるモデルや、フロントメッシュパネル搭載モデルなどが多数ラインナップされています。
メッシュだけでなく、ブレード型の吸気口を採用しているモデルもあり、見た目の好みで選択可能です。
一方で、デザインは一部を除いて画一的な傾向があります。たまに尖ったデザインコンセプトの製品を出すことがありますが、幅広いデザインから選びたい方にはやや不向きなメーカーです。
とはいえ、エアフロー効率で選びたい方にとっては、最良なメーカーのひとつだと言えます。
ANTEC
ANTECは、静音性が高いPCケースを多くラインナップしているメーカーです。
強化ガラス採用モデルが多いですが、分厚いサイドガラスを採用することが多い傾向があります。
そのうえメッシュ加工などをあまりせず、音が外に漏れにくい構造になっている製品が多いです。クリアなデザインと静音性にこだわって、製品づくりをしています。
さらに、デザインに関してはサイドだけでなくフロントもガラスパネルにしているものが多いので、クリアデザインが好きな方におすすめです。ピラーレスデザインを採用している製品も多く、内部レイアウトにこだわったゲーミングPCを組むのに向いています。
FRACTAL DESIGN
FRACTAL DESIGNは、コンセプトの幅が広いのが特徴です。
シリーズ数が多く、各シリーズによってコンセプトが変わります。たとえばTorrentは冷却性能を重視して、フロントパネルがブレードになっているのが特徴です。そこに静音性の高いケースファンを付属させて、冷却性能と静音性能のバランスを取っています。
一方DEFINEシリーズは、静音性を重視しているのが特徴です。
このように、製品ラインナップの幅が広いので、幅広い需要に応えられます。何を重視しておすすめのケースを探したとしても、Fractal Designのケースが必ず出てくるというようなメーカーです。
【冷却性能重視】ゲーミングPCケースおすすめ3選
ここまで、ゲーミングPCケースの選び方とおすすめメーカーを紹介してきました。今度は、冷却性重視の方におすすめのゲーミングPCケースのおすすめモデルを3つ紹介します。サイズごとに1モデルずつ紹介するので、ぜひご参考ください。
【ミドルタワー】Fractal Design Torrent Compact
本製品は、オープン型のフロントグリルデザインが特徴のミドルタワーPCケースです。
フロントパネルがブレード状のグリルになっており、ケースファンによる吸気効率が高くなっています。エアフロー効率が非常に高いので、空冷クーラーでも冷却性能は高くなるのがいいところです。
その分静音性は高くないですが、冷却性能を重視するなら非常におすすめ。
さらに、ガラスサイドパネルを採用。内部レイアウトを楽しめます。そのうえ、スクリューレスになっているため、簡単に取り外し可能です。
掃除やパーツ交換などのメンテナンスが楽なので、PCメンテナンスに慣れていない初心者の方にもおすすめ。
そして、水冷ラジエーターの取り付けも可能です。取り付けられる箇所も一箇所だけではないので、エアフローなどを意識しつつ自由に配置できます。
また、エアフロー効率を高めているケースではホコリの侵入が心配になるところですが、本製品はケースの各所にダストフィルターが搭載されているので、安心です。エアフロー効率を高めつつ、水冷クーラーを搭載させて冷却性能をさらに高めながら、掃除も楽になります。
メーカー | Fractal Design |
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サイズ | 222(W) x 450(D) x 467(H) mm |
対応マザーボード | M-ATX/M-ITX/SSI-CEB/ATX/E-ATX |
CPUクーラー高さ | 最大174mm |
拡張スロット数 | 7 |
ドライブベイ |
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【フルタワー】be quiet! SHADOW BASE 800 FX
By: amazon.co.jp
本製品は、エアフロー効率が非常に高いゲーミングPCケースです。
フロントパネルはオープンメッシュデザインになっています。通気性が高く、フロントパネルに3つのファンを搭載できるため吸気効率が高いです。
そのうえ、天板もメッシュデザインになっています。ケースのトップからも排気が行えるので、非常に効率が高いです。エアフローの構築自由度も高く、より効率の高いエアフローを作れます。
さらに、フルタワーということもあり内部スペースに余裕があるため、空気の通り道を作りやすいです。全てのパーツに効率よく空気が当たるように、調整できます。
そして、フロントパネル上部にはType-C端子を搭載。USB Type-AだけでなくType-Cの機器もフロントに接続できるのが、非常に便利です。
メーカー | be quiet! |
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サイズ | 247(W)×550(D)×522(H)mm |
対応マザーボード | M-ATX/M-ITX/ATX/E-ATX |
CPUクーラー高さ | 最大180mm |
拡張スロット数 | 7 |
ドライブベイ | 2.5インチベイ×3、3.5インチベイ×1 |
【小型】Cooler Master MasterBox Q300L
By: coolermaster.com
Q300Lは、一風変わったオープンデザインを採用している小型ゲーミングPCケースです。
トップ・フロント・ボトムの3面に、パンチングメタルを採用しています。パンチングメタルというのは、アルミニウムなどの金属板に、孔を開けたものです。通気性が高くなります。
背面には排気口があるので、サイド以外の全ての面が空気を通すつくりです。エアフロー構築の自由度が高く、そのうえエアフロー効率が高いのがいいところ。
さらに、Q300Lはさまざまな面で自由度が高いです。フロントIOパネルを好きなところに、付け替えられます。上下の縁はもちろん、サイドにも取り付け可能です。横置きでも縦置きでも、アクセスしやすい位置に付けられます。
冷却性能と構築の自由度が高い小型ゲーミングPCケースが欲しい方には、最適な製品です。
メーカー | Cooler Master |
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サイズ | 230(W) x 387(D) x 381(H) mm |
対応マザーボード | M-ATX/M-ITX |
CPUクーラー高さ | 最大159mm |
拡張スロット数 | 4 |
ドライブベイ |
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【静音性重視】ゲーミングPCケースおすすめ3選
静音性を重視してゲーミングPCケースを選ぶ場合、通気性はある程度犠牲になります。とはいえ、メッシュ構造ではないというだけであり、静音性が高いケースなりの通気性や冷却性をもたせることは可能です。
冷却性能を犠牲にしすぎると快適とは言えないので、そのバランスも考慮して、選びましょう。
今度は、そんな静音性重視のゲーミングPCケースのおすすめモデルを3つ紹介します。
【ミドルタワー】ANTEC P10C
By: links.co.jp
P10Cは、エアフローを確保しつつ静音性を高めているゲーミングPCケースです。
まず、エアフローについて。フロントには3基の静音ファンを搭載しています。これにより、エアフローに余裕が生まれているのが特徴です。そのうえ、最大6基までの120mmファンを搭載できます。
4基は標準搭載されていますが、2基追加してさらにエアフロー効率を高めることも可能です。
さらに、最大で360mmまでの大型水冷ラジエーターに対応しています。高性能な水冷クーラーを搭載させて、冷却性能を高められるのがいいところです。
続いて、静音性について。
フロント・両サイド・トップの4つの面に、防音パネルが搭載されています。ファンの音や振動などを最大限抑え込み、外部に音と振動を漏らしにくいつくりです。
また、拡張スロット数が多いのも魅力的。ミドルタワーとしては非常に多いと言えます。そのうえ、405mmの拡張カードスペースや豊富なドライブベイなど、拡張性が非常に高いです。
メーカー | ANTEC |
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サイズ | 220(W) x 477(D) x 486(H) mm |
対応マザーボード | M-ATX/M-ITX/ATX |
CPUクーラー高さ | 最大175mm |
拡張スロット数 | 7 |
ドライブベイ |
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【フルタワー】Fractal Design Pop XL Silent
Pop XL Silentは、密閉式かつ吸音フォームを採用している静音性が高いゲーミングPCケースです。
フロントパネルとトップパネルは、密閉式になっています。通気性はオープンデザインよりも低くなりますが、静音性は非常に高いです。
さらに、瀝青製吸音フォームがサイドパネルに貼り付けられてます。
瀝青は、原油を精製する際に残ったもののことです。アスファルトなど路面舗装や建築材として使われますが、吸音性能が高いため、吸音材としても使われます。
素材が柔らかく静音性があり、ケース内部の音と振動を外部に漏らしません。そのうえ、湿気や温度変化に強く耐久性が高いです。
そして、トップパネルを取り外してファンを2台追加するなど、エアフロー効率を高めるカスタマイズもできます。ダストフィルターをホームセンターなどで購入してトップパネルの代わりに取り付ければ、エアフロー効率と静音性のバランスを取ることも可能です。
静音性を重視する方にも、バランス重視の方にもおすすめしやすいゲーミングPCケースだと言えます。
メーカー | Fractal Design |
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サイズ | 230(W) x 522(W) x 520(H) mm |
対応マザーボード | M-ATX/M-ITX/ATX/E-ATX(最大280mm |
CPUクーラー高さ | 最大185mm |
拡張スロット数 | 8 |
ドライブベイ |
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【小型】Fractal Design Pop Mini Silent
Pop Mini Silentは、先述のPop XL Silentの小型ケース版です。
XL同様に、瀝青の吸音フォームをサイドパネルに貼り付けています。これにより、内部の音と振動を外部に漏らさない仕組みです。各パネルも吸気口と排気口以外は密閉されており、静音性を高めています。
さらに、小型PCケースとしてはドライブベイの種類が豊富なのがいいところです。フロントパネル下部には、ストレージドロワーがあります。
ここに5.25インチベイを2台搭載しており、各種ドライブを隠しておけるのがいいところです。内部にも、ドライブの収納が簡単なストレージトレイがあります。
小型ケースとしては拡張性が高く、そのうえレイアウトをスッキリとさせられるのがPop Mini Silentの大きな魅力です。
メーカー | Fractal Design |
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サイズ | 215(W) x 432(D) x 393(H) mm |
対応マザーボード | M-ATX/M-ITX |
CPUクーラー高さ | 最大170mm |
拡張スロット数 | 4 |
ドライブベイ |
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【かっこいい】ゲーミングPCケースおすすめ3選
ここまで、冷却性能や静音性などの機能面に焦点を当てて、ゲーミングPCケースのおすすめモデルを紹介してきました。今度は、かっこいいデザインが特徴のゲーミングPCケースのおすすめモデルを3つ紹介します。かっこよさを求めたい方は、ぜひご参考ください。
【ミドルタワー】Thermaltake Core P3 TG Pro
Core P3 TG Proは、限りなくフルタワーに近いミドルタワーゲーミングPCケースです。
拡張スロット数が8つ、CPUの最大高が180mmと拡張性が非常に高くなっています。その分サイズもミドルタワーとしては大きいですが、フルタワーほど置き場所に困るということもなく、バランスがいいです。
さらに、クリアデザインなのが特徴。マザーボードを取り付ける側のサイドパネル以外、大部分がクリアデザインになっています。
マザーボード取付面以外のどこから見ても、内部レイアウトが見えるのがいいところです。LEDをふんだんに使ってイルミネーションを楽しんだり、内部にフィギュアなどを置いて楽しんだりさまざまな楽しみ方ができます。
そして、ファンブラケットやHDDブラケットなど、内部をスッキリとさせられる付属パーツも豊富です。さまざまな方面から、デザインにこだわれるPCケースとなっています。
メーカー | Thermaltake |
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サイズ | 268(W) x 500(D) x 535(H) mm |
対応マザーボード | M-ATX/M-ITX/ATX/E-ATX |
CPUクーラー高さ | 最大180mm |
拡張スロット数 | 8 |
ドライブベイ |
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【フルタワー】DEEPCOOL QUADSTELLAR INFINITY
By: amazon.co.jp
QUADSTELLAR INFINITYは、一風変わったフルタワーゲーミングPCケースです。
高さはフルタワーケースとしては控えめで、奥行きが最も大きくなっています。フルタワーケースを横置きにしたようなサイズ感ですが、縦置きでこのサイズです。
特徴的なのは、ユニークなデザイン。SF作品に出てくる宇宙船の救命ポットのようなカプセル型のデザインです。ほかのどのPCケースとも被らない個性的なデザインで、かっこいいPCケースを探している方には最適。
さらに、4つの独立したブロックがあり、それらに主要なパーツをそれぞれ分離して配置できるようになっています。分離して配置することにより、熱干渉を防げるのがいいところです。
発熱しやすいパーツを近くに置くと、互いの熱で互いを温め合うことがあります。それを防ぐことにより、冷却性能を高めているのが本製品の特徴です。
そして、各ブロックには手動で開閉できるフロントパネルがあります。これにより、エアフローの調整も可能です。静音性を重視するなら閉じておき、エアフローを重視するなら開けておくのがおすすめ。
かっこいい見た目だけでなく、性能にも影響を与えている合理的なデザインを採用したかっこいいゲーミングPCケースだと言えます。
メーカー | DEEPCOOL |
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サイズ | 487(W) x 540(D) x 494(H) mm |
対応マザーボード | M-ATX/M-ITX/ATX/E-ATX |
CPUクーラー高さ | 最大135mm |
拡張スロット数 | 14(8+6) |
ドライブベイ |
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【小型】Thermaltake The Tower 100
By: ask-corp.jp
The Tower 100は、デザインにこだわって設計された小型ゲーミングPCです。
ショーケースのようなデザインが、特徴的。フロントパネルはI/Oパネルと下部の吸気口以外、強化ガラスが採用されています。両サイドのパネルも、半分までは強化ガラス製です。
この3面強化ガラスが、ショーケースのような印象を生み出しています。
さらに、取り外し可能なダストフィルターを搭載。通気性が高いPCケースですが、ダストフィルターを取り付けることでホコリや汚れの侵入を防げます。そのうえ、CPUクーラーの全高も小型PCケースとしては高く、冷却性能を高めやすいです。
そして、最大330mmの拡張カードを搭載できるスペースがあります。小型ゲーミングPCケースのなかでは拡張性が比較的高く、より高いゲーミングPCを組みやすいのがいいところです。
見た目だけでなく、性能にもこだわれる小型ゲーミングPCケースを探している方には、最適な製品だと言えます。
メーカー | Thermaltake |
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サイズ | 266(W) x 266(D) x 462.8(H) mm |
対応マザーボード | M-ITX |
CPUクーラー高さ | 最大190cm |
拡張スロット数 | 2 |
ドライブベイ |
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【かわいい白ケース】ゲーミングPCケースおすすめ3選
デザインでゲーミングPCケースを選ぶのであれば、かわいい白モデルも選択肢のひとつとしておすすめです。近年は男女問わず、白デスクと構築する形が増えてきています。
そんな白デスク環境に最適なかわいい白ケースのなかから、おすすめのゲーミングPCケースを3つ紹介するので、かわいいもの好きな方はぜひご参考ください。
【ミドルタワー】Fractal Design Pop Air RGB White TG Clear Tint
By: amazon.co.jp
Pop Air RGB White TG Clearは、白ケースに随所にシルバーを散りばめたかわいいゲーミングPCケースです。
かわいさとかっこよさが共存しているデザインが、魅力的。全体的に白が採用されていますが、フロントパネルのメッシュ部分や背面のポート周りなど、一部にシルバーが使われています。
白いPCケースでも黒を使う製品は多いですが、本機は黒い部分が比較的少ないです。
さらに、RGBライティング搭載のケースファンを3基付属しています。
ケースにさらに2基追加して、合計5基まで対応可能です。フロントパネルのケースファンの光は、メッシュ部分が薄く透過する作りになっています。サイドパネルからだけでなく、フロントパネルからもライティングを楽しみつつ、冷却効率を高められるのが魅力的です。
そして、フロントメッシュ部はエアフロー効率を高めながら、ダストフィルターとしても機能します。ホコリや汚れの侵入を防ぎながら、空気だけを効率よく取り込むことが可能です。
そのうえ、六角形パターンのメッシュはデザインに独特な魅力を与えています。
見た目がかわいいだけでなく、機能性が豊かな白いゲーミングPCケースが欲しい方に最適です。
メーカー | Fractal Design |
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サイズ | 215(W)×473.5(D)×454(H)mm |
対応マザーボード | M-ATX/M-ITX/ATX |
CPUクーラー高さ | 最大170mm |
拡張スロット数 | 7 |
ドライブベイ | 5.25インチベイ×2、3.5/2.5インチ共用ベイ×3、2.5インチベイ×4 |
【フルタワー】Thermaltake VIEW 51 TG ARGB Snow Edition
By: amazon.co.jp
VIEW 51 TH ARGB Snow Editionは、3面強化ガラスパネルが特徴の白くてかわいいゲーミングPCケースです。
フロントパネルと左サイドパネル、トップパネルに強化ガラスが採用されています。さまざまな面から、内部レイアウトが楽しめるのが魅力的です。内部空間に大きな余裕があるので、フィギュアなどで装飾するのもおすすめ。思う存分、自分の好きなレイアウトが楽しめます。
さらに、デュアルチャンバー構造を採用しているのも本製品の大きな特徴です。
チャンバーは、空間という意味。デュアルチャンバーというのは、PCケース内部の空間が2つに分かれているということです。この構造により、熱を放ちやすいパーツ同士を離して設置できます。熱干渉によって熱がこもるのを防げるので、冷却効率が高くなるのがいいところです。
そのうえ、内部レイアウトがより整理された印象になります。デザイン面でも機能面でも、魅力的な構造です。
そして、最大360mmの水冷ラジエーターの搭載が可能。大型ラジエーターの水冷クーラーを搭載させて、冷却効率をさらに高められます。高性能なゲーミングPCを組みたい方でも、安心です。
また、8つの拡張スロットを備えていたりケースファンを最大13基搭載できたりと、拡張性も高いです。
フルサイズらしい拡張性と内部スペースの余裕を楽しめるかわいいゲーミングPCケースが欲しい方には、最適なモデルだと言えます。
メーカー | Thermaltake |
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サイズ | 315(W)×525(D)×550(H)mm |
対応マザーボード | M-ATX/M-ITX/ATX/E-ATX |
CPUクーラー高さ | 最大175mm |
拡張スロット数 | 8 |
ドライブベイ | 2.5インチベイ×2、3.5/2.5インチ共用ベイ×2 |
【小型】SilverSton Sugo SST-SG16W
By: amazon.co.jp
SST-SG16Wは、少し珍しいキューブ型のかわいいゲーミングPCケースです。
小型のキューブ型の見た目のかわいさはもちろん、白ケースとしての魅力も持ち合わせています。背面以外の前面が白で統一されており、黒いネジの露出なども特にありません。大面積の通気孔を備えたパネルにより、モノトーンのような印象になっているのが特徴です。
さらに、ケースの材質は高品質なスチール素材。安く丈夫な素材を使っているため、比較的堅牢なのがいいところです。内部の基盤やパーツをしっかりと保護できます。
そして、大面積の通気孔部分にはダストフィルターを搭載。マグネットで簡単につけ外しでき、丸洗いができるためメンテナンスも楽です。エアフロー効率を最大化しながら、メンテナンス性も確保しているのが本PCケースの大きな魅力だと言えます。
メーカー | SilverSton |
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サイズ | 200(W)×280(D)×232(H)mm |
対応マザーボード | M-DTX/M-ITX |
CPUクーラー高さ | 最大172mm |
拡張スロット数 | 2 |
ドライブベイ | 2.5インチベイ×1、3.5/2.5インチ共用ベイ×2(フロントファン非搭載時) |
まとめ
本記事では、ゲーミングPCケースの選び方やおすすめモデルなどについて解説してきました。
ゲーミングPCケースは、種類が豊富です。サイズで絞り込んだとしても、サイズごとに膨大な数のモデルがあります。大事なのは、何を重視するかを決めておくことです。
重視する項目によって、選び方が異なるもの。最重要事項をあらかじめ決めておき、次に重要視したいポイントなどで絞り込んでいけば、自ずと自分に合うPCケースが見つかります。
本記事で紹介した選び方やおすすめモデルを参考にして、自分に最適なゲーミングPCケースを選びましょう。