近年では、高性能パーツの小型化が進み、小型のゲーミングPCも多く見られるようになりました。この流れの中で誕生したのが、コントローラー一体型ポータブルゲーミングPCです。
任天堂Switchのように、手軽にPCゲームを持ち運んで遊べるということで、多くのゲーマーから注目されています。ただ、携帯もできるデバイスですので、故障や紛失のトラブルを想定すると、あまり高額すぎるのも考えものです。
そこで、この記事では、安いポータブルゲーミングPC5選をご紹介します。安いながらも、快適にゲームで遊べるポータブルゲーミングPCですので、ぜひ参考にしてみてください。
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ポータブルゲーミングPCはいくらなら安いと言える?
価格が10万円前後であれば、安いポータブルゲーミングPCと言えます。
各メーカーのメイン機のうち、最もグレードの低いモデルが10万円前後だからです。
セールで割引されている場合を除けば、9万円以下の製品はほとんどありません。
また、現行の10万円前後のモデルで、PCゲームを動かせる最低ラインより少し上のスペックとなっているため、9万円を切る製品の登場はあまり期待できません。
以上のことから、価格が10万円前後であれば、安いポータブルゲーミングPCと言えます。
安いポータブルゲーミングPCの選び方
安いポータブルゲーミングPCを選ぶ際に意識しておくポイントについて解説します。
出来るだけ安くポータブルゲーミングPCを手に入れるためにも、ぜひ把握しておきましょう。
スペックで選ぶ
可能な限り安く手に入れたい場合は、「快適にゲームで遊べる最低ライン」のスペックを持つポータブルゲーミングPCを選びます。
いくら安くても、満足にゲームが動かないのであれば意味がありませんので、最低ラインを決めるのは重要です。
とはいえ、現在販売されているモデルの最低グレードのものでも、十分なスペックになっていますので、そこまで深く考える必要はありません。
遊びたいタイトルがある場合は、そのゲームが快適に遊べるスペックのものを、それ以外の場合は、一番安いモデルを選ぶと「快適にゲームで遊べる最低ライン」のスペックを持つポータブルゲーミングPCを安く手に入れられます。
ディスプレイのスペックで選ぶ
ポータブルゲーミングPCの場合は、小型のディスプレイかつリフレッシュレート60Hz以上に対応しているものを選ぶと安くなります。
本来、ゲーミングPCのディスプレイは、大きくて高リフレッシュレートのものが好ましいですが、それでは価格が高くなってしまいます。
また、ディスプレイが大きくなれば、それだけ描画性能が求められるので、安いポータブルゲーミングPCでは高リフレッシュレートに対応していても、その性能を最大限に活かすのが難しいです。
そのため、安いポータブルゲーミングPCは、小型かつリフレッシュレート60Hz以上に対応しているディスプレイを選ぶほうが、性能のムダが少なく、価格を安く抑えられます。
安いポータブルゲーミングPCのおすすめメーカー
安くて性能の良いポータブルゲーミングPCを販売しているメーカーをご紹介します。
ポータブルゲーミングPC選びの指標になりますので、ぜひ参考にしてみてください。
ASUS(エイスース)
1989年に台湾の台北市で設立されたのがASUSです。
日本でWindowsが一般家庭に普及し始める前からある老舗のメーカーです。
自作する方には、PCパーツのメーカーという印象が強いと思いますが、「ROG(アールオージー)」という自社ゲーミングブランドも展開しています。
そのROGから、ポータブルゲーミングPCが発売されていて、性能が高く価格が安いことから、PCゲーマーの注目を集めています。
ポータブルゲーミングPC市場に一石を投じたASUSを、安いポータブルゲーミングPCを探すならぜひチェックしておきましょう。
Lenovo(レノボ)
次におすすめするのは、ゲーミングPC「Legion」シリーズを軸に展開しているPCメーカー「Lenovo(レノボ)」です。
日本国内ではECの直販サイトのほか、家電量販店でも多く見ることができる有名メーカーです。
Legionシリーズで培ったゲーミングPCのノウハウをポータブルゲーミングPCにもうまく落とし込むことで、ユーザビリティの高い優れた製品を販売しています。
現在販売されているのは「Legion Go」のみですが、Legionシリーズは毎年改良が施されて新たな製品が販売されるため、ポータブルゲーミングPCを探しているのなら、チェックを欠かさないようにしましょう。
AYANEO
AOKZOEと同じく、ポータブルゲーミングPC専門のゲーミングブランド「AYANEO」です。
日本国内のサイト運営、販売も同じく株式会社ハイビームが手掛けています。
ハイスペックなポータブルゲーミングPCから高コスパのポータブルゲーミングPCまでカバーしていて、今後もさまざまなスペックのポータブルゲーミングPCの登場が期待できます。
安いポータブルゲーミングPCはもちろん、性能が高いポータブルゲーミングPCもチェックしておきたい方におすすめのメーカーです。
安いポータブルゲーミングPCのおすすめ5選
安いポータブルゲーミングPCのおすすめ5選をご紹介します。
価格が10万円前後のコスパの良いモデルを厳選しましたので、ぜひ参考にしてみてください。
メーカー | 商品名 | CPU | グラフィック | メモリ | ストレージ |
---|---|---|---|---|---|
ASUS | ROG ALLY |
Ryzen Z1 Extreme | Radeon Graphics | 16GB | 512GB |
Lenovo | Legion Go | Ryzen Z1 Extreme | Radeon Graphics | 16GB | 512GB |
AYANEO | AIR(有機ELモデル) | Ryzen 5 5560U | Radeon Graphics | 16GB | 512GB |
MSI | Claw-A1M-004JP | Core Ultra 5 135H | Intel Arc Graphics | 16GB | 1TB |
Valve | Steam Deck LCD 256GB |
Zen 2 4c/8t | 8 RDNA 2 CU | 16GB | 256GB |
ASUS ROG ALLY(アールオージー・エイライ)
By: amazon.co.jp
2023年6月に発売されたばかりの「AMD Ryzen Z1 Extreme」を搭載したポータブルゲーミングPCです。
CPU性能は第12世代のCore-i7に匹敵する性能で、処理能力は申し分ありません。
RDNA 3アーキテクチャの内蔵グラフィックスは、ポータブルゲーミングPCのなかでは性能の良い部類で、グラフィック設定を調整すれば、多くのゲームを快適に動かせます。
重量は608gで、500mlのペットボトル1本よりも少し重い程度。ゲーミングPCを持ち運ぶと考えると非常に軽量です。
バッテリー駆動時間は、ゲームプレイ時は約2時間、クラウドゲームや動画再生では約7時間となっています。
全体的に高水準のスペックを持つコスパの良い商品ですので、ポータブルゲーミングPC選びの際は候補に加えておくのをおすすめします。
メーカー | ASUS |
---|---|
CPU | Ryzen Z1 Extreme |
グラフィック | Radeon Graphics |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB |
Lenovo Legion Go
By: lenovo.com
AMD Ryzen Z1 Extremeを搭載したポータブルゲーミングPCです。
ポータブルゲーミングPC向けに開発されたグラフィック内蔵型のAPUであり、ポータブル向けとしては最強クラスの性能を持っています。
低価格帯の一部ゲーミングデスクトップにも勝る性能をもっており、グラフィックが要求されるゲームでもある程度快適にプレイすることができます。
また、本機の最大の特徴は、着脱式のコントローラーと自立式のスタンドです。
Nintendo Switchのイメージで、コントローラーを分離させて好きな体勢でゲームをプレイできます。
着脱式をポータブルゲーミングPCとして採用しているメーカーは少なく、長時間のプレイでも熱による不快さを感じにくいなど様々なメリットがあります。
ディプレイには144Hzに対応したWQXGA8.8型液晶を採用しており、ポータブルゲーミングPCの中でも視認性が高く遊びやすいモニターとなっています。
オリジナルのギミックを搭載しつつ、スペック・液晶共に非常に優秀でありながら価格は13.5万円程度であるため、快適なポータブルゲーミングPCを求めている方におすすめです。
メーカー | Lenovo |
---|---|
CPU | Ryzen Z1 Extreme |
グラフィック | Radeon Graphics |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB |
AYANEO AIR(有機ELモデル)
By: amazon.co.jp
Ryzen5 5560Uを採用したポータブルゲーミングPCです。
CPU性能、グラフィック性能共に、先に紹介した2モデルと比べてやや劣りますが、ディスプレイが小型な点も相まって、グラフィック設定を下げれば30~40fpsでゲームプレイ可能です。
本機の最大の魅力は重量。398gと圧倒的な軽さを誇り、携帯性が抜群です。
また、本機は有機ELモデルとなっており、発色が非常にきれいなこともほかのポータブルゲーミングPCにはない魅力となっています。
バッテリー駆動時間はゲームプレイ時で約2時間です。タイトルによっては1時間程度でバッテリー切れになってしまいますが、それでも外出時の隙間時間にプレイするなら十分な時間です。
AAAタイトルを快適に遊ぶのは厳しいものの、持ち運びやすい軽さのポータブルゲーミングPCを探している方に適したマシンです。
メーカー | AYANEO |
---|---|
CPU | Ryzen5 5560U |
グラフィック | Radeon Graphics |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB |
MSI Claw-A1M-004JP
By: amazon.co.jp
有名なPCデバイスメーカーである「MSI」から販売されているポータブルゲーミングPCです。
CPUには最新のCore Ultra 5 135Hを採用。
グラフィックは内蔵の Intel Arc Graphicsで、内蔵グラフィックスとしては十分高い性能をもっています。
目安としては、フォートナイトやApex LegendsといったFPSゲームが平均100fps程度。
モンスターハンターワールドのような重めのゲームも画質設定を下げれば十分プレイできる程の性能です。
携帯機としては総合的に高いスペックを持っており、AAA級ゲームでも外出先でプレイすることができます。
重量は675gで、軽量モデルと比べると少し重いですが、持ち運びの邪魔にならない軽さに収まっています。
また、タッチ対応の120Hz液晶を搭載しており、ゲームプレイと快適性両方において優れたパフォーマンスを発揮します。
小型で軽量ながら、無難な性能を持っていますので、外出先で気軽にゲームを楽しめるデバイスが欲しい方におすすめです。
メーカー | MSI |
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CPU | Core Ultra 5 135H |
グラフィック | Intel Arc Graphics |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 1TB |
Valve Steam Deck LCD 256GB
By: amazon.co.jp
ポータブルゲーミングPCブームの火付け役となったSteam Deckです。
他のポータブルゲーミングPCとは違い、OSにWindowsではなく、SteamOSを採用しています。
そのため、利用できるプラットフォームがSteamのみとなっていて、Steamにないゲームを遊ぶには別途Windowsのインストールが必要になります。
Zen 2アーキテクチャのCPUとRDNA 2アーキテクチャのGPUを内蔵したAMD製のAPUを搭載しており、動作の軽いゲームで遊ぶのがメインとなります。
バッテリー駆動時間はゲームプレイ時で3~12時間、重量が640gと、他のポータブルゲーミングPCと変わらない性能を持っています。
安くSteamのゲームが遊べればいいという方に、おすすめのポータブルゲーミングPCです。
メーカー | Valve |
---|---|
CPU | Zen 2 4c/8t |
グラフィック | 8 RDNA 2 CU |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 256GB |
安いポータブルゲーミングPCに関するQ&A
ポータブルゲーミングPCに興味はあるけど、どんなものなのかよくわからないという方は多いと思います。
ここでは、安いポータブルゲーミングPCに関する質問をQ&A方式で解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ポータブルゲーミングPCとゲーミングノートPCの違いは?
ポータブルゲーミングPCとゲーミングノートPCの違いが分かりやすいように、表にまとめましたので参考にしてみてください。
比較項目 | ポータブルゲーミングPC | ゲーミングノートPC |
---|---|---|
ゲーミング性能 | 30~40fpsがメイン | 120fps以上も可能 |
操作デバイス | 本体内蔵ゲームパッド | キーボード、マウス |
Windowsの使用 | 可能 | 可能 |
重量 | 700g前後 | 2Kg前後 |
サイズ | 小 | 大 |
バッテリー持続時間 | 2時間程度 | 2時間程度 |
ディスプレイの大きさ | 小 | 大 |
OSの操作性 | △ | 〇 |
補足すると、操作デバイスは、ポータブルゲーミングPCはキーボードとマウスを接続して操作できますし、ゲーミングノートPCにゲームパッドを接続して操作することも可能です。
これによって、ポータブルゲーミングPCのOSの操作性は改善されます。
安いポータブルゲーミングPCのゲーミング性能は?
安いポータブルゲーミングPCのゲーミング性能は、低めになっています。
原因は、本体が小型なためグラボを搭載していないからです。内蔵グラフィックでは3D処理が厳しいので、どうしてもfpsが低くなってしまいます。
デスクトップ型ゲーミングPCのエントリーモデルに採用されている、GTX 1660 SUPERの半分程度のグラフィック処理能力ですので、ある程度の割り切りは必要です。
ただ、それでも30~40fpsでゲームを楽しめますので、高fpsにこだわらなければ不満を感じる場面はほとんどありません。
ポータブルゲーミングPCは普通のPCのように使える?
Windows OSが搭載されているモデルでは、普通のPCと同様の作業ができます。
ソフトがあれば、オフィスソフトやサードパーティ製のソフトも問題なく扱えます。
また、ポータブルゲーミングPCの小さい画面で作業がしづらい場合は、モニターに接続して大きい画面で使うこともできます。
ポータブルゲーミングPCだからといって、できない作業はほとんどなく、通常のPCのようにさまざまな作業を行えます。
ただ、USBポートなどの接続端子が少ないので、その点では不便を感じるかもしれません。USBハブを利用するなどで対応しましょう。