本記事では、GeForce RTX 2070 SUPERを搭載したゲーミングPCの特徴・性能と相性のよいCPUを解説します。
RTX 2070 SUPERは、全7種類あるRTX 20シリーズの中間に位置するグラボです。RTX 20シリーズはTensorコアが採用されたことにより、GTXシリーズに比べて高解像度のグラフィックを楽しむことができます。
RTX 2070の後継機でありながら、その性能はRTX2080と肉薄するほどのスペックであるため、フルHDやWQHD環境でも快適に遊ぶことができるのも魅力です。
現行モデルのRTX 30シリーズと比較すると、値段を抑えつつも高いスペックを維持しているコスパの良さで高く評価されています。
本記事では、
RTX 2070 SUPERの性能と特徴
有名タイトルにおけるRTX 2070 SUPERの性能
ボトルネックの低い相性の良いCPU
RTX 2070 SUPERの中古相場と購入方法
をご紹介します。
なお、以下の記事でゲーミングPCのおすすめについて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
本記事は「コンテンツ制作ポリシー」に則って制作されています。
また、本記事にはプロモーションが含まれます。
RTX2070 SUPERはどんなGPU?特徴を解説
RTX 2070 SUPERは、2019年7月9日にリリースされたミドルクラスのグラボです。
RTX 20シリーズで4番目の性能であるグラボで、同シリーズのRTX 2080とほぼ同等の性能を持っています。
現行モデルと比較すると、RTX 3060と同等の立ち位置といえます。これはフルHD、WQHD環境のゲームプレイにおいて性能差を感じさせないスペックといえます。現在人気のゲームのほとんどで通用する、現役グラボの1つといっても過言ではありません。
RTX 20シリーズは、レイトレーシングやDLSSという技術が採用されているため、現行のグラボ同等の性能を兼ね備えたコスパに優れるモデルです。
アーキテクシャ | Turning |
---|---|
CUDAコア | 2560 |
ベースクロック | 1605Mhz |
ブーストクロック | 1770Mhz |
TDP | 215W |
標準メモリ構成 | 8GB GDDR6 |
メモリインタフェース | 256ビット |
レイトレーシングコア | 第1世代 |
Tensorコア | 第2世代 |
GeForce RTX SUPERシリーズとして発売
RTX 2070 SUPERはRTX 20シリーズというGPU群に位置しています。RTX 2080、RTX 2070、RTX 2060という3製品があるなかで、後継機として新たにSUPERシリーズが追加発売されました。
SUPERという名の通り、RTX 2070の性能を当時の現行機レベルまで引き上げる設計となっています。
その理由として上げられるのがTurning GPU アーキテクチャです。
特徴として、リアルタイムレイトレーシングを処理するためにRTコアや最新のTensorコアによって処理能力が遥かに向上しています。
GeForce RTX SUPERは、2019年当時のゲーミングPCを代表するシリーズでもあるのです。
2019年発売ながらも現役のパフォーマンス
2019年発売ということで、現在は後継機のRTX 30シリーズが主流となっています。しかし、現在人気を博しているゲームのほとんどで最高設定で遊べるほどの性能を備えています。
RTX 2070の価格で、RTX 2080相当の性能が見込めることから、自作PCを組む人にとっても選択肢に入るモデルです。
現在市販されているBTOパソコンほどの性能が必要ない人や、価格を抑えながらも高画質設定でゲームをプレイしたい人に高く支持されるグラボといえます。
高解像度やレイトレーシングでは設定を抑える必要がある
RTX 20シリーズのなかでも中堅クラスといえるRTX 2070 SUPER。本シリーズは、高解像度設定やレイトレーシングに対応した高いパフォーマンスが売りとなっています。
しかし、高解像度とレイトレーシングを両立するための性能は備えていないのが実情です。
レイトレーシングを使用しなければWQHD環境で高fpsでプレイすることは可能ですが、同じ設定のままレイトレーシングをオンにするとfpsは半分以下まで低下してしまいます。
レイトレーシングをONにしながらゲームをプレイする場合は、ゲームの画質設定を抑えるといった調整が必要です。
生産終了後も高い人気を誇るGPU
現在はRTX 20シリーズ全体が生産終了となっています。
それでも、中堅クラスの性能を維持しているグラボとして高い人気を維持しているモデルです。その人気の理由は、現行のRTX 30シリーズの価格高騰と、高いコスパにあるといえます。
RTX 30シリーズは、現在主流となっているハイエンドモデルです。しかし、価格が10〜30万円台と高騰しているため、なかなか即決できない状況となっています。
価格と性能のバランスで考えたとき、ちょうど天秤が釣り合う位置にあるグラボがRTX 2070 SUPERといえます。
そのコスパの良さから、現在も中古市場では高い人気を誇るモデルです。
有名タイトルのゲーミング性能を紹介
実際にRTX 2070 SUPERを使用したゲーミング性能を紹介します。
CPUはIntel Core i9-9900K、メモリ16GBで性能を確認しています。比較として最高設定のフルHDとWQHDでfpsを記載します。
タイトル | フルHD | WQHD |
---|---|---|
Apex Legend | 177fps | 130fps |
フォートナイト | 141fps | 102fps |
Rainbow Six Siege | 168fps | 105fps |
Horizon Zero Dawn | 93fps | 73fps |
Apex Legend
今なおバトロワFPSの最前線を走り続ける『Apex Legends』は、フルHDで177fps、WQHDでも130fpsを確保。
しかし、スモークや爆撃といった処理の激しい戦闘が始まるとフルHDで120fps、WQHDで100fps以下まで落ち込むため、常時144fpsを出すためには設定を落とす必要があります。
144fps張り付きでプレイする場合は、最高設定から高設定に変更するだけで対応できるため、画質を保ったままプレイしたい人にもおすすめできます。
フォートナイト
世界で最も有名なバトロワゲームとして名高い『フォートナイト』。
意外にもフルHDで141fps、WQHDで102fpsと伸び悩んでいる印象を受けます。最高設定を高設定に変更することで、戦闘中でも144fpsを確保できるようになるため快適にプレイすることができます。
低設定ならWQHDでも240fps前後を確保できるため、設定で大きくfpsを伸ばすことができるゲームです。
Rainbow Six Siege
独自の競技性を保ったまま、今もなお新キャラクターが登場している『Rainbow Six Siege』。
処理が密集しているマップ「ファベーラ」で測定した結果、フルHDで168fps、WQHDで105fpsでした。
壁や床を破壊してもfpsにはさほど影響はなかったものの、WQHD以上でプレイするには描画設定を低く設定する必要があります。
競技性の高いゲームなので、画質を少し落としてでも高fpsでプレイすることをおすすめします。
Horizon Zero Dawn
機械と人間の未来を描くオープンワールドRPG『Horizon Zero Dawn』。
本作は広大なオープンワールドと美しい世界を表現しているため、RTX 2070 SUPERでも伸び悩む結果となりました。平均値を取ってもフルHDで93fps、WQHDでは73fpsという結果です。
低設定にすることで144fpsに届かせることはできますが、遠くの景色が描画されなくなってしまうため、感動が薄れてしまう結果となりました。
また、本作は対人ゲームではないため、fpsが下がってもゲームプレイにそこまで影響しないともいえます。
60fpsを基準に比較しても十分綺麗であることから、RTX 2070 SUPERでも問題なくプレイすることが可能です。
ボトルネックの低いRTX 2070 SUPERにおすすめのCPU
現在、RTX 2070 SUPERを搭載したパソコンは市販されていません。そのため、RTX 2070 SUPERを購入されるほとんどの方が自作PCを組む場合に採用していると想定できます。
自作PCを組む際の懸念点として、CPUとGPU間のボトルネックが挙げられます。
ボトルネックとは、CPUとGPUの性能が釣り合わないため、処理速度が低いほうのパーツに合わせられる状態を指します。RTX 2070 SUPERで高fpsが見込める設定でも、CPUの性能が低ければ結果が付いてこないのです。
以下に、RTX 2070 SUPERとCPUの組み合わせによるボトルネックをまとめました。設定はWQHD(2560×1440)で「Apex Legend」をプレイする際のボトルネックになります。CPUを採用する場合の参考にしてください。
CPU | ボトルネック | 理由 |
---|---|---|
intel Core i5-10400F | 9.30% | プロセッサが弱い |
intel Core i7-10700 | 5.10% | プロセッサが弱い |
intel Core i7-12700 | 0~2% | バランスが良好 |
AMD Ryzen 5 3500 | 8.90% | プロセッサが弱い |
AMD Ryzen 7 3700X | 0.10% | バランスが良好 |
AMD Ryzen 7 5800X | 0% | バランスが良好 |
ボトルネックは5%未満であれば性能差が少ないとされています。intel Core i7-12700に近い性能か、それ以上のCPUを選択することで、高設定と高fpsが両立できます。
RTX 2070 superの中古相場と購入方法
RTX 2070 SUPERは現在生産していないため、中古で購入する選択が主流となっています。
中古品は、状態や付属品の有無によって値段が上下するため、価格と販売状態を考慮した選択が必要です。
ここからは、中古販売価格から、フリマアプリなどの値段相場までを含めて、お得な購入方法をご紹介します。
中古相場は2~3万円
RTX 2070 SUPERの中古相場は、箱や付属品が完備した状態で2〜3万円台です。
ASUS、MSI、玄人志向、ZOTAC、GIGABYTE、ELSAといった販売元によっても値段は変わりますが、2019年のリリース直後で6万6千円〜7万6千円だったことを考慮すると半額以下に落ち着いています。
「MSI GeForce RTX 2070 SUPER VENTUS GP OC」などのグラボは3万円台ということもあり、今なお人気のモデルです。
BTOメーカーの中古販売をチェック
いざ、安く中古品を手に入れたとしても、破損があったり、正常に動作しなかったりと問題が後からでてくるケースも少なくありません。現行機でないグラボを探す場合は、まず信頼と実績があるBTOメーカーの中古販売を確認することが重要です。
しかし、BTOショップ大手「ツクモ」「ソフマップ」はRTX 2070 SUPERの取り扱いが終了しています。
現行モデルが主流となっている今、大手販売サイトでもなかなか確保が難しいというのが実状です。
唯一、中古販売のラインナップに並んでいたのは「パソコン工房」でした。価格は4万円台と比較的高いものの、近年の価格高騰を鑑みれば大手として非常に信頼できる値段設定です。
信頼性を取る場合は、BOTメーカーの中古販売をぜひチェックしてみてください。
フリマアプリをチェック
フリマアプリもグラボを購入するための重要なツールです。
フリマアプリの利点として、BTOメーカーよりも安価に出品されていることが挙げられます。その代わり、出品されたグラボの品質が値段相応に担保されているか確認することが難しいという欠点もあります。
フリマアプリで購入する場合は、商品説明欄をよく読み、不明点や情報が足りない場合は出品者に確認することが重要です。
大手メーカーで購入するよりも数千~万円安く購入できるケースもあるため、入念に下調べできる場合はフリマアプリでの購入も検討してみてください。
オークションサイトをチェック
オークションサイトは、終了日時までに一番高値を付けた人が落札するシステムです。グラボも高い頻度でオークションサイトに出品されているため、手に入れるチャンスも高いといえます。
また、オークションサイトではグラボを搭載したミドルタワータイプのPC本体が低価格で出品されている場合もあります。
自作PCを検討している方には、実際に組む手間が省ける利点もあるため、性能と価格によっては十分検討の余地があるといえます。
中古相場も下がり始めた今が買い時
2020年9月には、世界的に深刻なグラボ不足に見舞われていました。
その理由として、「マイニング需要」「ゲーム機の需要増加」「コロナによる半導体の生産遅延」などさまざまな要因が重なっていたとされています。
2022年初頭までは、RTX 2070 SUPERも価格高騰の波を受け、現在の中古価格の2倍近くまで値上がりしていました。
現在、RTX 2070 SUPERも適正価格に戻りつつあるため、在庫は少ないとはいえコスパ重視のグラボとして紹介できる状況にあります。いつ価格高騰の波が来るか分からない今が買い時です。
まとめ
本記事では、Geforce RTX 2070 SUPERの性能と中古相場や購入方法を解説しました。
RTX 2070 SUPERは、低価格ながらWQHD環境でも高水準のゲームプレイが楽しめるグラボです。
中古価格も大分落ち着いてきたこともあり、値段を抑えた自作PCを組む人にとって費用対効果の高いモデルなのは間違いありません。
ゲーミング性能と値段を両立するコスパ重視のグラボが欲しい方は、ぜひチェックしてみてください。