GTX 1080 Tの性能を比較解説｜中古相場と安く買う方法も

ゲーミングPCに搭載されるGPUは、年々進化しています。美しいグラフィックで、没入感を高めたタイトルも多く登場。

しかし、世代が古いからといって性能が低いとは限りません。たとえば旧世代のハイスペックGPUと最新世代のエントリークラスGPUとでは、前者のほうが高性能である場合が多いです。

今回紹介するGTX 1080 Tiも、旧世代のハイスペックモデル。

本記事では、GTX 1080 Ti搭載ゲーミングPCがどの程度のスペックなのか、安く購入するにはどうしたらいいかなどについて解説していきます。

本記事は「コンテンツ制作ポリシー」に則って制作されています。
また、本記事にはプロモーションが含まれます。

GTX 1080 Tiの性能比較・評価

GTX 1080 Tiの前の世代は、GTX 980 Tiです。どちらも、ハイスペックモデルという位置付けになっています。

GTX 980 Tiでは28nmプロセスが採用され、GTX 1080 Tiでは16nmが採用されているのが特徴。数値が小さくなっているのは、それだけ効率が向上しているためです。

GTX 1080 Tiの基本的なスペックは、以下の通り。

2017年発売のGPUですが、まだまだ現役で通用するスペックです。クロック周波数を上げやすくなり、GTX 980 Tiの1000MHzより大幅アップしています。

さらに、多くのトランジスタを搭載してダイサイズが小さくなりました。

メモリ周りの規格はGDDR5Xと古めですが、メモリ容量は大きく帯域幅も広く、全体的に高性能です。

FF14 DirectX11のベンチマークスコアは、16,780と非常に快適。10,000以上あれば快適にプレイができ、13,000あればフルHDで最高設定で高フレームレートが余裕で出せます。

旧世代のGPUとしては非常にハイスコアです。

どこを取っても性能が高いGPUだと言えます。

GTX 1080 TiはどんなGPU？特徴を解説

GTX 1080 Tiのスペックについて紹介してきました。ただ、スペック以外にも特徴があります。それを知らなければ、自分に合うGPUかどうかわかりません。

以下では、GTX 1080 Tiの特徴を解説していきます。

現行のミドルクラスに匹敵するゲーミング性能

GTX 1080 Tiは、ハイエンドモデルとしてリリースされました。

高いゲーミング性能を持ち、2023年現在でも十分に活躍できるモデルです。

GTX 1080 Tiは、現行モデルのRTX 3060とRTX 3060 Tiの中間に位置する性能を持っています。現行のミドルクラスに匹敵する性能です。

高解像度や高fpsにも対応できる性能で、フルHD環境はもちろん、WQHD環境以上でパフォーマンスを発揮。

リリースから5年以上が経過していながら、一部タイトルでは、4K環境でもストレスなくプレイができる点は驚異の一言。

現行のハイエンドモデルと比較すると、グラフィック性能では差がありますが、フルHD環境では大きな差は体感し難いです。

長く使えてコスパがいい

ハイエンドモデルは、長く使える点が大きな魅力です。

GTX 1080 Tiも例に漏れず、リリースから5年以上の月日が経過していますが、現在も現役で使えます。

フルHD環境では、ミドル～ハイエンドクラス並みの性能を発揮。ほとんどのタイトルではストレスを感じる場面はありません。

リリースから時間がたち、中古市場での魅力も増しています。

安く手に入れて長く使えるので、非常にコスパが高いです。

リアルタイムレイトレーシングは非対応

GTX 1080 Tiはハイスペックなモデルですが、最新技術であるリアルタイムレイトレーシングやDLSSには対応していません。

レイトレーシングというのは、光源から出る光の反射などを現実に近づける技術です。よりリアルなゲーム映像が楽しめます。当然重くなるものの、ゲーム世界への没入感が高くなる機能です。

それをリアルタイムに行うのが、リアルタイムレイトレーシング。

ただ、実際にはリアルタイムレイトレーシング対応のゲームはまだそこまで多くありません。

そのうえ、負荷が高くなるので実際に使う人も少ない傾向があります。そこまで大きなマイナスポイントにはなりません。

むしろ、ハイスペックなPCは欲しいけどレイトレーシングは不要だから安くしてほしいと考えている方には、最適です。

グラフィック重視のタイトルでは性能不足を感じる場面も

GTX 1080 Tiは、2023年現在でも十分に活躍できるGPUです。

フルHD～WQHD環境ではストレスを感じる場面もありません。

しかし、グラフィック重視のタイトルをメインにプレイされる方は注意が必要です。

4K環境のような高グラフィックが求められるタイトルでは、パフォーマンス不足を感じる場面があります。

最新タイトルは、徐々にリアリティのあるグラフィックが求められており、グラフィック重視に変化。これらのタイトルをプレイする方は、現行モデルのRTX30シリーズからGPUを選びましょう。

どのようなタイトルをプレイしたいかで、選ぶGPUが大きく異なります。

現在搭載ゲーミングPCを買うなら中古しかない

GTX 1080 Tiは現在もハイスペックGPUとして通用する性能ですが、2023年現在、BTOメーカーのゲーミングPCには使われていません。BTOメーカー以外のPCメーカーで使われているモデルも無くなっており、現在GTX 1080 Ti搭載ゲーミングPCを買うなら中古のみです。

パーツを購入して自作するとしても、パーツも中古しかありません。

ただ、中古品の流通数は比較的多いです。旧世代GPU搭載ゲーミングPCのなかでは、入手性が高めになっています。

GTX 1080 TiとRTX 3060との性能差はどれくらい？

RTX 3060のスペックは、以下の通りです。

GTX 1080 TiとRTX 3060の大きな違いは、GPUメモリ容量です。

RTX 3060は、GPUメモリを12GB搭載しています。メモリ自体もGDDR6で性能が引き上げられており、GTX 1080 Tiの強みであるメモリ容量がさらに強化されています。

そのほかでは、全体を通して、GTX 1080 Tiの優秀さが目立ちました。ゲーミング性能も、GTX 1080 Tiは25%ほど高くなっています。

現行モデルとの比較で、これほどの性能差がある点からもGTX 1080 Tiの優秀さが分かります。

ただし、RTX 3060 Tiと比べると、さらに30％ほどRTX 3060 Tiのゲーミング性能が高い点には注意が必要です。

GTX 1080 TiとRTX 2070 SUPERとの性能差はどれくらい？

RTX 2070 SUPERのスペックは、以下の通りです。

GTX 1080 TiとRTX 2070 SUPERとの基本処理性能を比べると、GTX 1080 Tiのほうが高いです。

まずメモリ周りが全体的に、GTX 1080 TiのほうがRTX 2070 SUPERよりも高性能。メモリの規格は2070 SUPERの方が新しいですが、容量はGTX 1080 Tiのほうが大きいです。メモリ帯域やメモリクロックなどの、全体的に1080 Tiのほうが優秀。

一方、クロック周波数に関してはRTX 2070 SUPERのほうが高いです。

総合的に考えれば、ゲーム性能は同等となります。

ただ、RTX 2070 SUPERはリアルタイムレイトレーシングに対応しているので、これが必要と感じるかどうかで選ぶのがおすすめです。

GTX 1080 Ti搭載ゲーミングPCの中古相場とお得に購入する方法

GTX 1080 Ti搭載ゲーミングPCは高性能ですが、現在は中古で購入するしかないと解説してきました。中古ゲーミングPCを購入する際は、価格の相場についての知識が大切です。

以下では、GTX 1080 Ti搭載ゲーミングPCの中古相場とお得に購入する方法について紹介していきます。

中古市場が狙い目

現在、GTX 1080 Tiを購入するなら中古市場が狙い目です。

パーツの中古相場は、4万円～6万円となっています。メーカーによって価格差が生まれているものの、ミドルクラスのGPUとしては魅力的な価格です。

中古品の数も多く、状態のよいモデルが見つかるのも嬉しいポイント。

ただし、新品はプレミア価格で高騰しているので注意が必要です。

残念ながらGTX 1080 Ti搭載のゲーミングPCは、中古市場でもあまり流通しておらず、パーツの入替がメインになります。

BTOメーカーの中古販売をチェック

BTOメーカーの中古製品が欲しい場合は、各メーカーの中古販売をチェックしましょう。

BTOメーカーの製品は各メーカーの中古販売に並ぶ傾向があるため、GALLERIAが欲しい場合はドスパラの中古販売を覗くなど各メーカーのサイトをチェックしましょう。

また、BTOメーカーは専門知識があるため適正価格を付ける場合が多いです。価格に納得して購入したいという方や、高騰している製品は購入したくないという方にもおすすめ。

フリマアプリをチェック

メルカリなどのフリマアプリをチェックするのも、非常におすすめです。

メルカリでは中古相場よりも安く売られる場合も多いので、少しでもお得に購入したい場合には欠かせないツールとなっています。

GTX 1080 Tiの場合、メルカリなどのフリマアプリではパーツ単体の販売より搭載ゲーミングPCの販売数のほうが少し多いのもよいところです。メーカー品だけでなく、作っただけで使われていない自作PCが出品される場合があるのもフリマアプリの特徴となっています。

オークションサイトをチェック

フリマアプリと一緒に、オークションサイトをチェックするのもおすすめです。

ヤフオクなどのオークションサイトは、タイミングによっては相場よりも大幅に安い値段で落札できる場合もあります。逆に相場より高くなる場合もあるので注意しなければなりません。

また、GTX 1080 Tiの場合、オークションサイトではゲーミングPCよりもパーツ単体販売のほうが数が多いです。中古パーツが欲しい方には、特におすすめ。

搭載ゲーミングPCの出品も少ないながらもあるので、掘り出し物がないか探してみましょう。

GTX 1080 Tiと現行モデルのどちらを選ぶべきか

ここまで、GTX 1080 Tiの特徴・メリットやほかモデルとの比較を紹介しました。

GTX 1080 Tiは、現行のミドルクラスの性能を持ったGPUです。

一方で、4K環境といった高グラフィックでのプレイでは、性能不足を感じる場面もあります。

以下では、現行モデルとどちらを選ぶべきかの判断について解説。

どちらを購入するか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

フルHD環境がメインならGTX 1080 Tiも選択肢に入る

フルHD環境でのプレイがメインなら、GTX 1080 Tiは非常に活躍するGPUです。

ゲーミング性能は、RTX 3060よりも高く、ほとんどのタイトルは快適にプレイできます。

高fpsでのプレイも得意なので、FPSタイトルでもパフォーマンスを発揮。

コスパよく、高性能のグラボが欲しい方におすすめです。

ただし、搭載ゲーミングPCの購入は基本的に難しいので、自身でGPUの交換を行う必要があります。

フルHD環境で安くゲームを楽しむ

GTX 1080 Tiは魅力あるGPUですが、コスパに特別優れたモデルとは言えません。中古市場でも、現行モデルのRTX 3060 Tiに近い価格設定になっています。

そのうえ、フルHD環境でのプレイならよりコスパ面で優れたGTX 1660 SUPERがあります。

GTX 1660 SUPERは、フルHD環境でのプレイに最適化されたモデルで、非常にコスパに優れたGPUです。

2023年現在、ほとんどのエントリークラスのゲーミングPCは、GTX 1660 SUPERを採用しています。

現在でも搭載ゲーミングPCが購入できるという大きなメリットがあるので、フルHD環境で安くゲームをプレイしたい方はGTX 1660 SUPERをチェックしてみてください。

＞＞【2023年】GTX 1660 SUPERを搭載したゲーミングPCのおすすめ5選

高いグラフィックやゲームをストレスなく楽しむ

美しいグラフィックや最新タイトルをストレスなく楽しみたい方は、RTX30シリーズを選びましょう。

RTX30シリーズは、レイトレーシングやDLSSといった新機能を追加しており、最新タイトルに求められる美しいグラフィックの描写に長けたGPUです。

WQHD環境や4K環境でも快適にプレイできる性能を持ったモデルなので、これから新たにゲーミングPCを購入しようと考えている方は、RTX30シリーズがおすすめ。

とくに、RTX 3060 Tiはゲーミング性能の面でも、GTX 1080 Tiを超える性能を発揮します。

RTX 3060 TiはフルHD環境でもGTX 1080 Tiを超える性能を持った、明確に上位モデルといえるGPUです。

搭載ゲーミングPCも各メーカーから豊富に販売されているので、RTX 3060 Ti搭載モデルについて詳しく知りたい方はこちらをチェックしてください。

＞＞【2023年】RTX 3060ti搭載のゲーミングPCおすすめ10選 | 特徴や性能も解説

まとめ

今回は、GTX 1080 Tiの特徴・メリットやほかのGPUと性能比較をしながら解説してきました。

現役でもミドルクラスの性能を、人気ゲームを高解像度・高フレームレートで遊べるのが魅力です。それでいて中古市場ではお手頃な価格で取引されているので、ハイスペックPCを自作したい方に人気があります。

自分に適したGPUが、GTX 1080 Tiか現行モデルなのか、ケースごとのおすすめも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。